2006/08/27

カイトの加入がリバプールを変える

昨日行なわれた、プレミアリーグの第3週。

リバプールにとっては、ウィークデイにUEFAチャンピオンズリーグ予備予選3回戦を戦った関係で、今シーズンの2戦目となったウエストハム戦。

ホームゲームにもかかわらず、前半早々は先のシェフィールドU戦と同様に相手にポゼッションを許してしまい、11分に早くも先制点を奪われてしまった。

しかし前半41分、ディフェンスのダニエル・アッガーが、ドリブルでバイタルエリアまでボールを運ぶと、なんとその位置から、ヨン・アルネ・リーセも驚くような恐怖のミドル砲を打ち込んだ。

そして前半終了間際には、ルイス・ガルシアがお膳立てしたボールを、ピーター・クラウチが決めて2-1と逆転し、後半もそのままのスコアで逃げ切った。

しかしながら、リバプールは、前週のシェフィールドU戦でジェイミー・キャラガーとリーセが負傷、ウィークデイのマッカビ・ハイファ戦でモハメド・ラミン・シソコが負傷し、それ以前から負傷しているハリー・キューウェル、ガブリエル・パレッタを含めると、主力5人が戦線離脱中という緊急事態である。

にもかかわらず、この試合のスターティングメンバーをみると、先の5人が抜けていても、決して戦力ダウンしているようには見えない。

                 レイナ

 フィナン     ヒーピア     アッガー     アウレリオ

          ジェラード    X・アロンソ

  ペナント                      L・ガルシア

           ベラミー     クラウチ

その上、このメンバーに交代して入ってきたのが、ディルク・カイト(クラウチout)、マルク・ゴンザレス(L・ガルシアout)、ボウデミン・ゼンデン(ジャーメイン・ペナントout)というのだから、リバプールの今シーズンの戦力が、いかに充実しているかがよく分かる。

ところで、この試合の後半7分にクラウチに代わって、オランダ代表FWのカイトが、ついにアンフィールドのピッチに姿を現した。

そして、そのときスタンドから聞こえてきた、拍手と歓声の大きさ。

まるでリバプールで数シーズンを過ごし、多くのゴールを挙げているストライカーを称えるような拍手と歓声は、今シーズンのレッズサポーターが、いかにカイトに期待しているかということの顕れだろうか。

ところで、この日のカイトのプレーは、他の10人のプレーヤーと初めて連携するとは思えないほど、リバプールのフォーメーションにフィットしていた。

ストライカーとしての役割である、シュートを打つという点についても、ゴールエリア内でのヘディングシュートや、ミドルレンジからの強引なシュートなど、たった40分足らずのプレーの中で4~5本を放っていた。

とすれば、もはやリバプールのフォワードの柱は、ひ弱さの目立つクラウチではなく、カイトということになるのか。

そして、その相方の本命はベラミーか。

昨日見たかぎりでは、この2人のコンビネーションは、かなり良かったような気がする。

ところでプレミアリーグの第4週は、9月2日に国際Aマッチデーが入っているため、2週間後の9月9日。

伝統のマージーサイドダービー、宿敵・エバートンとのアウェー戦。

メディアによれば、この試合には、負傷中のキャラガー、リーセ、シソコが戻ってくる可能性もあるとのこと。

すると、先のスターティングメンバーが、大幅に入れ替わる可能性もある。

                 レイナ

 フィナン     キャラガー    アッガー     リーセ

          ジェラード      シソコ

  ペナント                      アウレリオ

             カイト     ベラミー

なんと、シャビ・アロンソとL・ガルシアという、スペイン代表コンビがスターティングから外れてしまうという贅沢さ。

その上、フォワードの控えには、ロビー・ファウラーが入ってくるかも・・・。

いやー、これなら今シーズンは、17年ぶりのトップ(プレミア)リーグ制覇、昨年に続くFAカップ連覇、そして2年ぶりのビッグイヤー獲得と、トレブル(三冠)を狙うことも夢ではないのかもしれない。

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2006/08/21

頑張れリバプール、今シーズンこそプレミアを

土曜日に行なわれた、2006-2007プレミアリーグの開幕戦、シェフィールドUvsリバプール。

この試合のリバプールは、決して相手を軽んじてみていたわけではないと思うが、火曜日(22日)に行なわれる予定のUEFAチャンピオンズリーグの予備予選3回戦に備えて、いつもとはやや異なるスターティングメンバーで臨んでいた。

トップのピーター・クラウチと、右サイドMFのジャーメイン・ペナントをベンチに置き、さらには右サイドDFのスティーブ・フィナン、守備的MFのシャビ・アロンソ、攻撃的MFのルイス・ガルシアを、16名の登録メンバーから外す布陣で戦っていた。

                    レイナ

 クロンカンプ    キャラガー   ヒーピア    リーセ

           シソコ         ゼンデン

     ジェラード                   アウレリオ

              ベラミー   ファウラー

しかし結果は、12年ぶりにプレミアリーグに戻ってきたクラブを相手に、アウエーゲームとはいえ1-1のドロー。

今シーズンこそ覇権を狙いたいリーグ開幕戦で、なんとも痛い2ポイントを落としてしまった。

しかしながら、この試合のシェフィールドUは、恐ろしいほどのハイテンションだった。

過去のリーグ戦で、リバプールを相手に2勝1分1敗(ホームでは1勝1分)という相性の良さも作用したのか、前半15分までのボールポゼッションが、なんと78%。

中盤からガツガツくるディフェンスに対して、リバプールのプレーヤーはボールを回すこともできず、どちらが頂点を目指すクラブなのか錯覚するような展開だった。

その上、リバプールは、25分にヨン・アルネ・リーセが、33分にジェイミー・キャラガーが、立て続けに相手のタックルを受けて負傷退場してしまい、前半に交代枠2名を使うことになったため、後半の戦略的な選手交代もできなかった。

そして後半早々に、フリーキックからの痛恨の失点。

それでもリバプールは、後半24分にスティーブン・ジェラードが受けたPKを、ロビー・ファウラーが難なく決めて同点に追いつき、相手に疲れの見え始めた後半は、その後も圧倒的に攻め続けたが、結局、相手ゴールマウスをこじ開けることができなかった。

ところで、日曜日に行なわれた試合では、昨シーズン2位のマンチェスターUが、フルハム相手のホームゲームで5-1と大勝、2年連続チャンピオンのチェルシーもまた、マンチェスターCとのホームゲームを3-0と快勝しており、プレミア制覇のためのライバルとなるであろう2クラブに、開幕戦で早くも2ポイントの差をつけられてしまった。

思えば、昨シーズンのリバプールも、プレミア開幕からの8試合で2勝しかできず、この時点で4分2敗とすでに勝ち点14を落としていた。

 8月13日 プレミアリーグ ミドルズブラ 0-0
    20日 プレミアリーグ サンダーランド 1-0
 9月10日 プレミアリーグ トットナム 0-0
    18日 プレミアリーグ マンチェスターU 0-0
    24日 プレミアリーグ バーミンガム 2-2
10月 2日 プレミアリーグ チェルシー 1-4
    15日 プレミアリーグ ブラックバーン 1-0
    22日 プレミアリーグ フルハム 0-2

一方でチェルシーは、10月23日の時点で9勝1分。

なんと、10試合で2ポイントしか落としていないのだから、恐れ入ってしまう。

そして、この12ポイントの差が最後まで詰まらず、チェルシー優勝(勝ち点91)、リバプール3位(勝ち点82)という結果になっている。

だからこそ、今シーズンはロケットスタートを期待したのだが・・・。

それどころか、この試合で主力ディフェンダー2名が負傷退場とは・・・。

幸いにも、リーセもキャラガーも骨には異常がないようで、2~3週間の安静の後に復帰できるようだが、その間の左サイドDFはファビオ・アウレリオとステファン・ウォーノックに、センターDFはダニエル・アッガーとガブリエル・パレッタに頑張ってもらうしかない。

何はともあれ、とりあえずのターゲットは、火曜日(22日)のマッカビ・ハイファ戦。

ここを勝ち抜けて、UEFAチャンピオンズリーグの本戦へ。

そして、新しいフォワードの柱であるディルク・カイトが加わって、本格的なリバプールの新シーズンがスタートすることを期待したい。

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2006/08/19

リバプールのストライカー補強が完了

ついにリバプールが、オランダ代表FWのディルク・カイト(26)を獲得することに成功した。

昨日、カイトはアンフィールドロードでの健康寝診断を終え、無事にリバプールとの契約にサインしたという。

ちなみに、リバプールとカイトとの間で交わされた契約金については、未だ明らかにされていない。

この契約について、ラファエル・ベニテス監督は、以下のようなコメントを出している。

「私は、彼との契約に満足しています」

「彼は我々のために、多くのゴールを挙げてくれることでしょう」

「我々は長い時間を掛けて、ディルクを見てきました」

「そして私は、彼が我々にとって良いプレーヤーであることを確信しました」

「だから私は、彼が我々との契約に署名したことを喜んでいます」

「彼は、優れたゲームイマジネーションを持っているプレーヤーです」

「彼は、ボールを持っていても持たなくても、試合で何をすべきか良く知っています」

うーん、それほどまでにベニテス監督が、カイトを買っているのなら、184cmの長身を生かして、ピーター・クラウチに代わるリバプールのフォワードの柱になるのかもしれない。

早速、ベニテス監督は、今週末のプレミアリーグの開幕戦(アウェーvsシェフィールド)に、カイトを同行させるようである。

たしかに、エールディビジの3年間で71ゴールを挙げているカイトほどのストライカーなら、フィジカルコンディションさえ良ければ、実戦経験の中でプレミアスタイルに慣れさせたほうが得策かもしれない。

となると、ひ弱なストライカー、クラウチの居所は?

すごく、微妙な立場ということになるのかも・・・。

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2006/08/17

リバプールがオランダ代表FW・カイトの獲得目前

リバプールが、待ちに待ったストライカーの獲得にこぎつけた。

フェイエノールトに所属するオランダ代表ストライカー、ディルク・カイト(26)である。

オランダの各メディアによれば、かねてから交渉を続けていたカイトの移籍について、フェイエノールトとリバプールとの間で、移籍金1000万ポンドで合意したという。

しかしながら、彼自身とリバプールとの間での労働契約については、まだ話し合いが行なわれておらず、17日に健康診断を受けた後に交わされる模様である。

ちなみに、カイト自身は、リバプールへの移籍に非常に前向きのようで、

「私には海外から多くのオファーが来ています。しかし、そのどのクラブも、リバプールの持つ素晴らしい歴史やサポーターの前には、興味がわきませんでした」

「それほどまでに、リバプールは私が探していた理想のクラブであり、私はそこに加われることを名誉に感じています」

とのコメントを出している。

よしっ、これで、198cmのピーター・クラウチの代役として、カイトにポストプレーヤーを任せることができる。

ちなみにカイトは、2003-2004シーズンから加わったフェイエノールトでの3シーズンに、エールディビジで101試合に出場して71ゴールを挙げている。

これだけの決定力をもつストライカーなら、プレミアスタイルにさえ慣れてくれれば、クラウチをベンチに押しやって、フォワードの柱に君臨してしまうかもしれない。

ところで、このカイトの加入によって、現在リバプールの4番目のフォワードプレーヤーである、フローレン・シナマ・ポンゴールの放出が現実味を帯びてきた。

すでにイングランド各紙には、リバプールがカイトの獲得を叶えたことで、その資金を捻出するためにシナマ・ポンゴールをリヨンに放出するのではとの憶測記事が出ている。

なるほど、リヨンといえば、そもそもシナマ・ポンゴールをリバプールに連れてきた、前リバプール監督のジェラール・ウリエが率いるクラブである。

とすれば、この憶測は、あながち外れていないのかもしれない。

フローレン・シナマ・ポンゴール、その素早く動き回るプレースタイルを、ボクは嫌いではなかった。

しかし、今のラファエル・ベニテス体制の中で、トップチームでの出場機会が得られそうにないなら、自分を見出してくれたウリエ監督の下に行ったほうが良いのかもしれない。

フェルナンド・モリエンテス、しかり。

ジブリル・シセ、しかり。

ボクは、一度でもリバプールの真っ赤なジャージーを身に纏ったプレーヤーを、嫌いにはなれない。

だからこそ、新たに移籍したクラブの水が合うのなら、そこで存分に活躍してほしいと思っている。

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サッカー日本代表、イエメン戦の辛勝

昨日、新潟スタジアムで行なわれた、アジアカップ予選のイエメン戦。

日本が2-0で勝利したものの、相手との力関係(実績・実力差)を考えれば、かなり歯がゆい試合展開だった。

この試合の日本は、9日のトリニダード・トバゴ戦とは異なり、中盤にボランチタイプのプレーヤーを2名配した布陣を敷いていた。

8月 9日 トリニダードトバゴ戦

              川 口

        坪 井        闘莉王
 田中隼         鈴 木         駒 野

     長谷部             三都主
              山 瀬

          田中達    我那覇

8月16日 イエメン戦

              川 口

        坪 井        闘莉王
 加 地                      駒 野
           阿 部  鈴 木

     遠 藤             三都主

           田中達   巻

しかしながら、先に対戦したトリニダード・トバゴと、昨日のイエメンの試合に臨む立場を比較すれば、少なくとも昨日の戦いのほうが、相手が守備的に来ることが分かっていたはずだが、それでもイビチャ・オシム監督はトップ下の配球役を置かなかった。

はたして、オシム監督は、このフォーメーションで何を意図していたのか。

ボクが考えるに、昨日のスターティングピッチに立った、フィールドプレーヤー10名に課せられた役割は、4-4-2の守備的フォーメーションではなく、以下のような3-5-2ではなかったかと考えている。

              川 口

      坪 井            闘莉王
              鈴 木

              阿 部
        遠 藤        三都主
 加 地                      駒 野
           田中達   巻

すなわち、両サイドの加地亮と駒野友一は、決して4-4-2のサイドバックの役割を求められていたのではなく、どちらかといえば3-3-4のウイング的な位置を求められていたのではないか。

そしてまた、阿部勇樹と鈴木啓太の役割にしても、ヨコではなくタテの関係の中で、一方が攻めて、一方が守ることを意図していたように感じる。

しかし、昨日の試合の前半は、攻撃を組み立てる際に両サイドの加地と駒野が、いつもの4-4-2のようにバックライン付近までボールをもらいに行っていた。

そして、その位置から、中央の遠藤保仁と三都主アレサンドロを経由してパスを組み立てようとするのだが、この形だと、いったん遠藤と三都主が相手ゴールに背を向けなければならない。

しかし、その背に相手ディフェンダーが張り付いていて、その後のパスがフォワードに入らない。

無理やり入れたとしても、その時点でゴール前にいるのは、巻誠一郎と田中達也だけということになる。

一方で、加地と駒野が最初から上がり気味の位置にいて、ディフェンスからのボールを阿部、遠藤、三都主がもらい、そこからサイドの加地or駒野へフィード、その間に阿部、遠藤、三都主が上がって、加地or駒野が深い位置からのクロス(センタリング)という攻撃なら、相手を散らした上でゴール前で人数を掛けた攻撃ができる。

往々にして、引き気味の相手と戦う場合、ボールの回りが外→外→外→中となりがちだが、実は外ばかりでボールを回していても、中央の人数は一向に減らない。

だから、先に述べたような外→中→外→中の攻撃で、中央にいる相手を外に引き出すプレーが必要になる。

ところでオシム監督は、後半開始と同時に駒野に代えて羽生直剛を投入し、下がった駒野の位置には三都主を動かした。

とすれば三都主は、後半は左サイドバックの位置でプレーしているはずだが、実際は前半と変わらない高い位置でプレーし続けた。

さらには加地もまた、後半はほとんど相手エリア内でのプレーを続けていた。

すなわち、守備的な布陣を敷き、中央に1~2名を残してタテのカウンターを狙う相手が、サイドをえぐるような人数をかけた攻撃をしてくることはほとんどないわけで、それなら両サイドバックが持ち場に戻る必要はないということである。

事実、三都主と加地が上がり続けた後半は、相手エリア内深い位置からのクロスが増えている。

相手エリア内の深い位置で両サイドにボールを散らすことで、相手ディフェンスが外に誘き出され、そのスペースに羽生や佐藤勇人が入り込んでいる。

結局、後半のゴールもセットプレーからの2点だけだったが、少なくとも前半よりは相手ゴールを脅かすシーンが増えていた。

つまり、オシムサッカーとは、決められたフォーメーションには捕らわれない、相手の戦術に合わせたチームとしての自由発想の中での、個々のプレーヤーのポジション取りが大切なのであり、後半になって、やっと少しだけその姿が見えてきた。

ところでオシム監督は、トリニダード・トバゴ戦の前に、「負けて、今後の課題を見つけたい」という主旨のコメントを出していた。

さすがにオシム監督も、公式戦としてのイエメン戦で、同じコメントは出せなかったのだろうが、このホームでの2-0の辛勝には内心ほくそ笑んだかもしれない。

なぜなら、この試合をヘタに大量点で勝っていれば、今後に学ぶべきものなど何も出てこない。

逆に苦戦したことで、オシム監督自身も、それぞれのプレーヤーも、今後の日本代表に必要ないくつかの課題を見つけることができたと思う。

とすれば、9月のアウェー2連戦(3日・サウジアラビア/6日・イエメン)は、昨日のような不甲斐ない戦いぶりにはならないかもしれない。

まだ造られたばかりのオシム・ジャパンに、その“伸びしろ”を期待して、あえてこの辛勝をポジティブに受け止めたいと思う。

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